マクロ経済学

3月17日:Macro Brown-Bag Lunch Seminar 2008

3月17日に"Dynamic Stochastic General Equilibrium Models Under a Liquidity Trap and Self-organizing State Space Modeling"といういつもの題名でMacro Brown-Bag Lunch Seminarで話をさせていただきます。場所は東大経済学部です。矢野の研究は(どうも…

「流動性の罠」再訪〜もっと簡単に解説〜

昨日、書いた内容が一部の方に分かってもらえていないようなので、もっと簡単に説明します。[お断り]当blogでの意見はすべて矢野個人のものであり、矢野が属するいかなる組織・団体とも関係ありません。[「流動性の罠」再訪〜もっと簡単に解説〜]id:ryozo18…

「流動性の罠」再訪(補足)

上のエントリーの補足です。この話(上のエントリー)をDSGEを使った一つのフレームワークで説明した論文を準備しています。うまく間に合えばいいですが、正直に言って完成がいつになるのか分かりません。自分の能力の低さを毎日痛感しています。

「流動性の罠」再訪〜「クルーグマンの心変わり?」への回答〜

[お断り]当blogでの意見はすべて矢野個人のものであり、矢野が属するいかなる組織・団体とも関係ありません。[「流動性の罠」再訪]年度末で忙しいので、文章があまり推敲されていませんが取り急ぎ1時間ほどで書きました: 結論はこうだ。もし短期金利がゼロ…

サムナーのクルーグマンへの公開書簡とそれへの回答

いろいろコメントいただいているのにお返事できずにすみません。実は今日は「天体戦士サンレッド*1」について書こうと思ったのに・・・・世の中いろいろありすぎで・・・それらにまったく追いつけないです_| ̄|○で、何があったかと言うと毎度毎度のhimagi…

国際カンファレンス「DSGEモデルの推定と応用」での発表資料

昨年11月に開催させていただいた国際カンファレンス「DSGEモデルの推定と応用」での発表資料がアップロードされました。国際カンファレンス「DSGEモデルの推定と応用」 http://www.esri.go.jp/jp/workshop/081114/081114main.html来年度はどうなるの…

FRB、インフレターゲット採用へ一歩前進

ロイターは非常に素晴らしい記事を掲載することが多いですね。 米FRB、より長期的な経済見通し公表へ=バーナンキ議長 [ワシントン 18日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は18日、従来よりも長期間の経済見通しを示す方針を明…

加藤涼氏のDynareマニュアル+コード

なんだかDynareマニュアル告知blogになってますが・・・*1加藤涼さんの現代マクロ経済学講義サポートページ にDynareを使ったDSGEシミュレーションマニュアルができています。Dynare sample codes for DSGE models(ページへの直接リンク)http://www.ryokat…

Dynareのインストールの仕方

時々、「Dynareのインストールができません」とか「インストールしたけど動きません」というご質問を受けることがあるのですが、そういう場合に何かいいアドバイスはないかと思って探したところ、Masaru Inabaさんの講義ページにTakeuchiさんが書かれたDynar…

LM曲線なしのマクロ経済学〜「マクロ経済学入門の憂鬱」フォローアップ〜

以前、マクロ経済学入門の憂鬱〜New IS-LMをどのように講義に含めるべきか?という記事を書きました。先日、岩本康志先生が「LM曲線なしのマクロ経済学教科書」について述べておられたので、その後のフォローアップを少し書いてみたいと思います。「LM曲線な…

DSGEモデルに関する包括的なサーベイ〜Tovar (2008)〜

himaginaryさんが乗数大論争というエントリーでMenzie Chinn先生のWhy Can't We All Just Get Along? The Great Multiplier Debateを取り上げていて、そのChinn先生の元エントリーでTovarの論文について述べられていたので少しだけ。Tovar, C. E., (2008), "…

"a plan," revealed

1年ほど前に「"a plan"」というエントリーを書きました。まあ、皆さん誰も覚えてないと思いますが_| ̄|○先日2月3日に"Dynamic Stochastic General Equilibrium Models Under a Liquidity Trap and Self-organizing State Space Modeling"を公開したことでや…

クルーグマン「インフレターゲットのススメ」(資料編)

[お断り]当blogに書かれた内容はすべて矢野個人の意見であり、矢野が所属するいかなる組織とも関係ありません。先日のエントリーの資料編です。[A whiff of inflationary grapeshot]「資料編」としてクルーグマン先生がblogに書いた「インフレターゲットのス…

【社会人の新常識】クルーグマン「インフレターゲットのススメ」(入門編)

[お断り]当blogに書いてある内容はすべて矢野個人の意見であり、矢野が所属するいかなる組織とも関係ありません。[社会人の新常識]リフレ政策とはインフレーションターゲット[インフレ目標]を採用して、GDPデフレーターで年率約2%から3%程度のマイルドなイン…

求むリフレ派

求むリフレ派。至難の旅。僅かな報酬。極寒。景気停滞の日々。絶えざるデフレ。生還の保証なし。成功の暁には祖国の復興を得る。[元ネタ] アーネスト・シャクルトンによる南極探検隊員の募集広告

【年末年始企画】2008年の経済情勢を振り返る(3)〜鉱工業生産指数の低下〜

[お断り]当blogに書かれていることはすべて矢野個人の意見であり、矢野が所属するいかなる組織とも関係ありません。年末企画「2008年の経済情勢を振り返る」第3回目です(第1回はこちら、第2回はこちら)。今回は、今年、非常に特徴的な動きを見せた鉱工業生…

【年末企画】2008年の経済情勢を振り返る(2)〜「誤解インフレ」よ、さらば!〜

[お断り]当blogに書かれていることはすべて矢野個人の意見であり、矢野が所属するいかなる組織とも関係ありません。年末企画「2008年の経済情勢を振り返る」第2回目です(第1回はこちら)。実は前回の第1回目を22日に書いた後、「そういえば12月26日に重要な…

【年末企画】2008年の経済情勢を振り返る(1)〜実体経済と景気動向〜

[お断り]当blogに書かれていることはすべて矢野個人の意見であり、矢野が所属するいかなる組織とも関係ありません。昔、アルフレッド・マーシャルという経済学者が「経済学者は冷静な頭脳と、しかし温かい心が必要だ」と述べたとか(という矢野は応用統計学…

難局に立ち向かう“ヘリコプター・ベン” 超金融緩和政策とデフレ

英国Financial Timesの記事の翻訳です。現在のアメリカの金融政策について非常にわかりやすく書かれた良い解説記事だと思いますので、金融政策に詳しくない方も読んでみることをお勧めします。難局に立ち向かう“ヘリコプター・ベン” 超金融緩和政策とデフレ …

2008年、あなたが読むべき「たった1冊の本」〜この金融政策が日本経済を救う〜

[お断り]当blogに書かれていることはすべて矢野個人の意見であり、矢野が所属するいかなる組織とも関係ありません。 [トップ10では多すぎる]毎年、年末になると「今年のビジネス書トップ10」などという企画が新聞・雑誌、blogで行われることが多いです。矢…

リフレ政策の予感(ただし米国で)

[お断り]当blogに書いてある内容はすべて矢野個人の意見であり、矢野が所属するいかなる組織とも関係ありません。 日本ではリフレ政策(インフレーションターゲット制を採用して、GDPデフレーターで年率約2%から3%程度のマイルドなインフレを実現しようとい…

DYNARE による動学的確率的一般均衡シミュレーション 〜新ケインズ派マクロ経済モデルへの応用〜(追記あり)

新しいDiscussion Paperが出ましたのでご紹介します。矢野浩一「DYNARE による動学的確率的一般均衡シミュレーション〜新ケインズ派マクロ経済モデルへの応用〜」ESRI Discussion Paper Series No.203http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis210/e_dis…

"Dynamic stochastic general equilibrium models and the liquidity trap: A self-organizing state space approach"

「研究者をやっています」というと、「研究ですか?この厳しいご時世に優雅でいいですね」と言われることも少なくないのですが、実際には若手の研究者をめぐる情勢も非常に厳しく、優雅とは程遠くいつも大忙しです。さて、11月も末になり今年もあと1カ月とな…

ジンバブエのインフレ率

「ハイパーインフレ」について取り上げる関係上、ジンバブエのインフレ率をジンバブエ中央銀行の公表値をもとにグラフにしてみました(クリックすると大きくなります)。 まあ、これはあくまでも「公表値」に過ぎないので、実際のジンバブエのインフレ率はも…

通貨発行益とは何か

さて、現在、今週の講義の「貨幣と金融システム」のスライドの補足と来週の講義の「金融政策」のスライドを作っているのですが、「通貨発行益を教えるべきかどうか」について悩んでいます。とは言っても教えなくても金融政策について講義するには差し支えな…

モンテカルロフィルター(粒子フィルター)のソースコード・入門書

さて、カンファレンスのときに「モンテカルロフィルター(粒子フィルター)のソースコードはないですか?」というご質問をいただきました。ソースコードやソフトのパッケージについては以下にリストがありますので、参考になるかもしれません(矢野自身は自…

カンファレンス「DSGEモデルの推定と応用」の終了

(2014年7月27日追記)日本統計学会和文誌に「粒子フィルタの基礎と応用」という記事を掲載いただくことになりました。「動学的確率的一般均衡モデル&ベイズ・マクロ計量経済学」のページに草稿版をアップロードしています。ご笑覧ください。(追記ここまで…

流動性の罠は三度来る

流動性の罠は三度来る*1。世界デフレは三度来る 上 (講談社BIZ)作者: 竹森俊平出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/04/21メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 26回この商品を含むブログ (22件) を見る再来週の講義スライドを作っていたところ、フレーズが…

TLTL

Too Little, Too Late.

カンファレンス「DSGEモデルの推定と応用」申し込み締め切りました

先日のエントリーでお知らせしました国際カンファレンス「DSGEモデルの推定と応用」ですが、お陰様をもちまして定員に到達しましたので、申し込みを締め切らせていただきました。ご参加いただけます皆様、関心を持っていただいた皆様にに心より御礼を申…