DYNARE による動学的確率的一般均衡シミュレーション 〜新ケインズ派マクロ経済モデルへの応用〜(追記あり)

新しいDiscussion Paperが出ましたのでご紹介します。

矢野浩一「DYNARE による動学的確率的一般均衡シミュレーション〜新ケインズ派マクロ経済モデルへの応用〜」ESRI Discussion Paper Series No.203
http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis210/e_dis203.html

内容はDSGEシミュレーションパッケージであるDynareへの入門とNew Keynesian DSGEモデルへの応用例を解説したものです。

Dynareを使ったNew IS-LMシミュレーションをはじめ、Christiano, Eichenbaum, Evans (2005)などの標準的NewKeynesianモデルのシミュレーション、流動性制約下の家計(Hand-to-Mouth家計)を含め財政政策を論じられるモデルのシミュレーション、Dynareへの簡潔な入門論文の翻訳、New IS-LMの詳細な導出、Sims (2002)による線形合理的期待モデルの解法の解説、対数線形化の公式など、「DynareとDSGEを勉強する人が最低限知っておくべき知識」を一つのパッケージにしてあります。

対象読者としては加藤涼氏の「現代マクロ経済学講義」を読み終わった大学院生などを想定しています。少しでも皆さんのご参考になれば幸いです。

なお、本DPで使用したDynareのプログラムファイルを以下のサポートページに掲載してありますので、そちらの方もご参照いただければ幸いです。
http://koitiyano.hp.infoseek.co.jp/dynare/