統計学
畑農先生の「財政赤字と財政運営の経済分析」が素晴らしいという話を書こうと思ったら、いつの間にか「フィルタリングアルゴリズムとその応用の歴史」を書くはめに陥ってしまった(「ミイラ取りがミイラ」みたいな(?))書評シリーズですが、第1回と第2回に続…
上のエントリー「『ルドルフ・カルマンよ。あれ。』と神は言った」でシュミットとカルマンの出会いをまるで見てきたかのように書きました。実はこの辺りの経緯が"Discovery of the Kalman Filter as a Practical Tool for Aerospace and Industry"(カルマン…
第1回に続き、畑農鋭矢、(2009)、「財政赤字と財政運営の経済分析」書評の第2回です。財政赤字と財政運営の経済分析―持続可能性と国民負担の視点作者: 畑農鋭矢出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2009/09/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 120回この商品…
さて、上のエントリーの補足です。その中でウィーナーの考えたことをまるで見てきたかのように書きましたが、その元ネタはノーバート・ウィーナー「サイバネティクス<第2版>」(池原他訳、岩波書店、1962年刊)の序章にあります。矢野の手元にある本の奥…
[要約]連続型世代重複モデルに流動性制約下の家計を加えたモデルの構造パラメーターをカルマンフィルターで時変推定するという極めて先駆的な研究手法を用いて、流動性制約下の家計の比率を推定するとともに、様々な視点から日本における財政維持可能性や財…
(2014年7月27日追記)日本統計学会和文誌に「粒子フィルタの基礎と応用」という記事を掲載いただくことになりました。「動学的確率的一般均衡モデル&ベイズ・マクロ計量経済学」のページに草稿版をアップロードしています。ご笑覧ください。(追記ここまで…
[「専門家なのに知らないの?バカじゃないの?」]最近、ある場所で本当にあった会話です。 ある人「矢野さんはベイズ統計学がご専門なんですよね?」矢野「ベイズ統計学のある一分野で、モンテカルロフィルター(粒子フィルター)が専門ですが・・・」ある人…
ちょっと「へ〜」と思ったので、自分用に。一応、自分用ですが、以下のslashdotの記事は「最近、DSGEのパラメーターをDynareでMCMC推計し始めました」なんて人も読んでおくといいと思います。DRAMのエラー発生率は従来考えられていたよりずっと高い? - スラ…
機械学習(machine learing)というのは人工知能の分野ですが、統計学と関係が深く、矢野が得意とするモンテカルロフィルター(粒子フィルター)もこの分野と密接に関係しています。BLOG::broomie.netによればThe Journal of Machine Learning Researchの論…
去年の講義でもgoogleのgapminderを取り上げたのですが、この一年でさらに扱う統計の種類が増えて充実しています。グラフだけではなく地図にも対応しているので、世界の貧富の差などを世界地図を見ながら実感できます。インターフェイスが英語しかありません…
滝川クリステルさんがNews Japanを降板するというので、一瞬「もうだめぽ」状態になった矢野です。・・・えーっとまあ、それはともかくとしまして・・・[DSGEモデルとベイズ統計学の課題点]現在ではベイズ統計学を用いてDSGEモデルを推定することは非常に当…
数年前に統数研の懇親会か何かで話をさせていただいたのがお会いした最後になってしまいました。矢野がやっている研究の源流をたどればほとんどすべて赤池先生にたどりつきます。統計学の歴史を変えた偉大な方でした。訃報:赤池弘次さん81歳=統計数理研…
7月28日に研究発表させていただく研究集会の案内ページをお知らせします。非線形時系列に対する現象数理学の発展シンポジウム(明治大学グローバルCOEプログラム 現象数理学の形成と発展) 7月27日 10:00−11:30 バドルル アーサン (東京大学大学院,日本学…
なぜか「日本の実質GDP(季節調整済み)にHodrick-Prescottフィルターをかけて潜在GDPとGDPギャップを出したいのだが、そのままの値にかけるのか、対数変換した値にかけるのか、成長率にかけるのか」と聞かれました。矢野「えーっとそもそも矢野はその方法に…
8月3日から5日にかけて東大で開催されるEconometric Society Meetingで8月3日に"Dynamic Stochastic General Equilibrium Models In a Liquidity Trap and Self-organizing State Space Modeling"の発表をさせていただけることになりました。ベイズ統計学の…
以前、「Dynare + octave」の組み合わせではMCMC推定ができない、と言った趣旨のことを述べましたが、データ(実際のマクロ経済データ)をMatlabのmatファイル形式で保存するとMCMC推定が可能なことが分かりました(間違ったことを書いて申し訳ありませんで…
恐ろしくマニアックな統計学の本が出るようです。Hidden Markov Models for Time Series: An Introduction Using R (Chapman & Hall/CRC Monographs on Statistics & Applied Probability)作者: Walter Zucchini,Iain L. MacDonald出版社/メーカー: Chapman …
「世の中にはレトリックってものがあるんだけど、世間の人は知らないのか?」と思ってちょっとびっくりしている矢野です。・・・・・・おはようございます。さて、昨年末にDYNARE による動学的確率的一般均衡シミュレーションというマニュアルを公開したので…
3月17日に"Dynamic Stochastic General Equilibrium Models Under a Liquidity Trap and Self-organizing State Space Modeling"といういつもの題名でMacro Brown-Bag Lunch Seminarで話をさせていただきます。場所は東大経済学部です。矢野の研究は(どうも…
1年ほど前に「"a plan"」というエントリーを書きました。まあ、皆さん誰も覚えてないと思いますが_| ̄|○先日2月3日に"Dynamic Stochastic General Equilibrium Models Under a Liquidity Trap and Self-organizing State Space Modeling"を公開したことでや…
二つ目は「国際統計計算機学会2008年大会」12月7日(日)の Koiti Yano, Hajime Wago, and Seisho Sato, "Multivariate Stochastic Volatility Models with Dual Dynamic Correlations: A Monte Carlo Particle Filtering Approach," International Associati…
自分用覚書:特徴選択/情報ゲイン - 情報論的学習理論と機械学習の「朱鷺の杜Wiki」
さて、カンファレンスのときに「モンテカルロフィルター(粒子フィルター)のソースコードはないですか?」というご質問をいただきました。ソースコードやソフトのパッケージについては以下にリストがありますので、参考になるかもしれません(矢野自身は自…
マイナーな雑誌ですが、Journal of Statistical Softwareに「Rを用いた計量経済学分析特集号」がありましたので、ご紹介します。 Journal of Statistical Software, 2008, Vol. 27, Special Volume, "Econometrics in R" http://www.jstatsoft.org/v27
矢野の専門分野(のはず)のMonte Calro filtering (particle filtering)に関するサーベイとして、以下の論文が非常に素晴らしいのでご紹介します。執筆したのはこの分野ですでに定評のある研究者ですので、この分野への参入を考えておられる方にお勧めしま…
来週、イタリアのUniversity of Bresciaで3rd Japanese-European Bayesian Econometrics and Statistics Meetingが開催されます。日本からはE田先生こと飯田泰之先生を含め、有力な先生方とヨーロッパからはECB(the European Central Bank)などから有力な…
http://arxiv.org/abs/0808.0012
今日の"Structural Macroeconometrics"勉強会で、ある参加者から、「矢野さん、ベイズの定理の証明ってどうするんでしたっけ?」と聞かれ、「そんなの簡単ですよ」と言ってホワイトボードの前に立ったのですが、導出の仕方をす〜〜〜〜かり忘れていて、思っ…
ここ最近、有志が集まって、DeJong, D., and Dave, C., (2007), Structural Macroeconometrics, Princeton Univ Pressの勉強会をしています。今日で一応、Chapter 6, "Calibration"まで終了しました。次回はGMMとMLEは少し飛ばして、Chapter 9, "Bayesian Me…
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