インフレーションターゲッティング政策の定義

svnseedsさん(id:svnseeds/20050209#p1)やbewaadさんのところで「リフレ派の定義」が話題になっていたので少しだけ。

まず、はじめに僕が日銀が採用すべきだと思っているインフレーションターゲッティング(以下インタゲ)政策(年率2%から4%程度を目標)から定義:
(1) 被制御変数を決め、その変数のターゲット値を決める(インタゲの場合はインフレ率を被制御変数とし、ターゲット値として年率2%から4%程度のインフレ率)
(2) ターゲット値を実現すれば小さく、ターゲット値から外れれば大きくなるような損失関数を決めて、それを最小にするように中央銀行に強制
(などと書いていますが、実はこれはSvenssonの"Inflation Targeting as a Monetary Policy Rule,"Journal of Monetary Economics 43 (1999) 607-654に書いてある内容の単なる焼き直しでして、えーっと偉そうにすみません。
http://www.princeton.edu/~svensson/papers/itmpr812.pdf [PDFでファイルサイズ大きいため注意])

インタゲを採用すれば、現在のデフレ下においては自然とリフレーション(デフレ下にある経済をインフレに転換する)政策になるだろうと思います。

それとインタゲ採用のメリットですが、時間非整合の問題を防止するのに役立つと思います。New Keynesianのmonetary analysis [PDFでファイルサイズ大きいため注意] が正しければ、短期的には景気浮揚効果も見込めると思います(長期の場合は分かりません)。