赤池情報量規準は現代の八木アンテナ

赤池情報量規準は現代の八木アンテナ(正しくは八木・宇田アンテナと呼ぶべきだそうです)だと思います。

はてなキーワード八木アンテナ」から引用

八木秀次が1926年に発明したアンテナ。放射器の前後に反射器と複数の導波器を置いて利得を上げることを特徴とする。現在ほぼどの家庭の屋上にもある鋤状のアンテナが八木アンテナである。
しかし当時の日本政府は彼の発明を冷遇し、その一方でかえって諸外国が採用したことによって、第二次世界大戦の戦況が日本に不利になってしまった。

[参考] 発明コラム そよ風 NO.100「YAGI」
http://www.hatsumei.co.jp/column/column01/coulmn100.html
八木アンテナは日本の発明品
http://www.anten.co.jp/book/book019.htm

八木・宇田アンテナは日本人によって開発されたものであるにもかかわらず、肝心の日本人には理解されなかったというのは有名な話ですが、赤池情報量規準をめぐる状況も八木・宇田アンテナとそう変わりません。

赤池情報量規準は従来の仮説検定を基礎にした頻度主義統計学(普通の人が「統計学」という時、それは大抵の場合、「頻度主義統計学」のことを言っています)に代わる、まったく新しい統計学を生み出しました。しかし、今でも多くの日本人が頻度主義統計学しか知らないことが多いのは残念なことだと思います。今回の赤池先生の京都賞受賞で理解が広がればよいのですが。

赤池情報量規準(Akaike Information Criterion, AIC)に詳しくない人は以下をご参照ください。
赤池情報量規準 in wikipedia
赤池情報量規準入門