ザ・シールド シーズン4がやって来る

悪いヤツのドラマは(実は)面白い。そして、アメリカドラマファン必見の「あの」シリーズが帰ってくる。

ザ・シールド〜ルール無用の警察バッジ〜:
http://www.axn.co.jp/shield/index.html

このドラマの主人公であるヴィック・マッキー刑事(このゴッツイおっさんですよ!)は日本で言えば悪徳警官である。

なにしろ被疑者は殴る、ギャングと裏取引はする、麻薬はちょろまかす、ギャングの現金は強奪する・・・と悪いヤツなのである。しかし、物語が複雑なのはヴィックは単純に悪いだけではないという点である。被疑者を殴るのは事件を早期に解決するためだし、麻薬をちょろまかすのは情報屋と取引するためだし、現金強奪は・・・えーーっとこれは私利私欲でやったか・・・

まあ、とにかく刑事としてもなかなか有能なのである。彼がかなり汚く強引なやり方で捜査をするお陰で、街の治安がなんとか守られているというなかなかに複雑な物語なのである。

ドラマでは、そんな彼の対極に清廉潔白で正義感に満ちた署長のアセベタが配されている。他のドラマであれば、強引なヴィックをなんとか追い出そうとするアセベタが主人公になるはずだが、ザ・シールドはまったくの逆である。

それどころか見ているうちにいつの間にか「頑張れヴィック!」と言いたくなってしまうような魅力的な主人公をマイケル・チクリスが熱演している。

シーズン3では現金強奪の余波でヴィックのストライクチーム(捜査も悪事も一緒にやってきた仲間たち)が崩壊、シーズン4からは名女優グレン・クローズを新署長に迎えてさらなる困難がヴィックに押し寄せるようだ。

警察の負の側面をまっすぐに描いたこんなドラマは日本では絶対に見られない。悪でありながら悪でない。正義でありながら正義でもない。そんな不思議な魅力に満ちた「悪徳」警官ヴィックの活躍にシーズン4も期待大である。