「有意性検定の無意味さ」もしくは赤池情報量規準
おれカネ先生のところで取り上げられたので「統計学的な有意性検定の意味のなさ」が再び脚光を浴びているようです。この論文(の日本語抄訳)がもっと多くの人に読まれて「統計学では仮説検定することが当然」みたいな古臭い誤解がなくなることを、統計学専攻の一人として願っています。
同じサイトは僕自身も3月22日に取り上げているんですが、本当に重要な内容なので改めてご紹介しておきます。
そういえば、仮説検定の代替手段として挙げられているAIC(赤池情報量規準)について書くと言っておきながら書いていないのですが、今ではいい本が有ります。情報量規準は統計学に革命を起こした日本発の概念ですので、興味がある人は手にとって見ると良いと思います(統計学の国際ジャーナルに数多くの論文を書いている先生お二人[情報量規準の専門家でもある]が書かれた本なので内容は信頼が置けます)。
情報量規準(小西貞則、北川源四郎 著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4254127820/
(補足)おれカネ先生の所から早くもトラックバックされてる。さっき書いたばっかりなのに(汗。「赤池情報量規準が仮説検定の代表的な代替手段」かというと、それはいろいろと異論があると思います。ベイズ統計学の専門家ならベイズの手法を使えというだろうし、統計的意思決定論(そういうのがある)の専門家なら統計的意思決定論を使えと・・・でも、「せっかく日本人が作った有効な手段があるんだからぜひ使いましょう!」ということは言えるのではないかと・・・