日米のGDP統計(SNAとNIPA)の細かな違いについて
財政政策(政府支出)のデータ分析に関する自分用のメモ:
日本のGDP統計は正確には国民経済計算体系(System of National Accounts)といい、国際的な基準(国連が定めるSNA)に準拠している。それに対してアメリカのGDP統計はNIPA (National Income and Product Accounts)といい、SNAと似ているものの微妙に違うという(若干厄介な)存在である。
たとえば、93SNA(国連が1993年に定めたSNA)以後、日本にはGNPという名称は存在しない(その代わりにGNIを使う)が、NIPAには今でもGNPが存在する。その他にも細かな違いがあって、実はちょっと厄介である。
それ以外にもマクロ経済学で恒等式Y=C+I+G+NXを考えるときに「どのデータがGなのか?」と言われたらちょっと困る。どうやらG(政府支出, Government spending)は以下となるようだ。
日本:G=政府最終消費支出+公的固定資本形成
アメリカ:G=Government consumption expenditures and gross investment