「デフレ脱却の幻想」よ、さらば(2)

去年12月2日に「『デフレ脱却の幻想』よ、さらば」という題名で、「日銀をはじめ、多くのマスコミが「力強くデフレ脱却だ」と大騒ぎしてきましたが、それは幻想だったのではないでしょうか」と述べました。

[マクロ経済学] 「デフレ脱却の幻想」よ、さらば
おことわり:当blogは矢野個人のものであり、その意見・記述はいかなる組織・団体とも関係がありません。
昨日、消費者物価指数(平成17年基準)の平成18年10月分が出たので、少し記録しておきます。

消費者物価指数(生鮮食品を除く)と消費者物価指数(食料[酒類を除く]及びエネルギーを除く)の前年同月比をグラフにしてみました。

結局、このグラフから見て分かることは、2006年に入ってからの消費者物価指数(生鮮食品を除く)の上昇は原油価格の高騰によるものであって、原油価格の高騰が終わってしまえば、消費者物価指数(食料[酒類を除く]及びエネルギーを除く)に近づいて行くだろうということです。

そして、消費者物価指数(食料[酒類を除く]及びエネルギーを除く)は一貫してマイナス、つまりデフレです。

2006年、日銀をはじめ、多くのマスコミが「力強くデフレ脱却だ」と大騒ぎしてきましたが、それは幻想だったのではないでしょうか・・・

http://d.hatena.ne.jp/koiti_yano/20061202/p1

4ヶ月も前の記事なのですが、現在もまったく内容を変える必要性を感じません。3月30日発表の消費者物価指数をグラフにしてみましょう。

(注:季節調節値の前年同月比を取っていますので、以前のグラフと若干違うことに注意してください)