ここ2年間の消費者物価指数について

ニュースサイトをみるとどこもが「1月の消費者物価0.5%上昇」とか「98年3月以来の高水準」などと書いてあるので、「おお、ついに日本もデフレから脱却か。構造改革万歳」などと思っている方も多いと思いますが・・・

そんな方々のために消費者物価指数をプロットしてみましたので、お楽しみください。

[データ元] http://www.stat.go.jp/data/cpi/2006mm/zuhyou/a200.xls (Excelファイル)
(補足)同じデータをExcelでグラフにしてみました。

上のグラフですが、まず黒の折れ線が消費者物価指数です。次の赤い破線が生鮮食品を除いた消費者物価指数(日銀が参照しているのはこれです)です。その次の青い「点と破線」が生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価指数です。そして、黒い縦線がありますが、左の縦線が2005年1月(1年前ほど前)、右の縦線が2006年1月(今日発表されたもの)です。

で、何が言いたいかと言うと2005年1月と2005年2月は物価水準が極めて低かったということですね。そして、その低い状態から回復したのは2005年3〜5月であって、6月以降は横ばいだということです。

さらに2005年12月から今回発表の2006年1月からは生鮮食品を除いた消費者物価指数は0.4%下落しています。生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価指数はそれ以上に悲惨な結果(大幅な下落)になっています。

この現状を見て「日本経済は力強くデフレから脱却しつつある」と言えるでしょうか?

生鮮食品を除いた消費者物価指数でみたインフレ率が前年同月比で2〜3%程度まで上昇してから量的緩和を解除したのでも遅くはありません。

再び、量的緩和政策の解除に反対します。