さて、昨日(26日)に4月の消費者物価指数が発表されました。生鮮食品を除く消費者物価指数(季節調節済み)でみて前年同月比で0.5%の上昇でした。
それを受けてnikkei.co.jpなどでは
日本経済がデフレからの脱却に向け着実に歩を進めていることが鮮明になった。
http://www.nikkei.co.jp/keiki/shouhi/
と報道しています。
しかし、矢野としては判断を下すのはもうしばらく待った方が良いのではないかと思っています。
実は8月に消費者物価指数の基準改定が行われることになっています。
消費者物価指数平成17年(2005年)基準改定計画
http://www.stat.go.jp/data/cpi/keikaku.htm
前回の基準改定では改定した所、0.2%前後、消費者物価指数が低下したということなので、今回も改定により低下する可能性があります。
実際、ニッセイ基礎研のレポートでは生鮮食品を除く消費者物価指数が0.28%低下するという試算を出しています(0.5%上昇している現時点で、0.28%低下すると、実際には0.22%しか上昇していないことになるので、かなり大きな影響です)。
消費者物価指数の基準改定による影響(試算)[ニッセイ基礎研究所]
http://www.nli-research.co.jp/doc/we060512.pdf
という訳で8月まで今しばらく判断を待ちたいと思います(まあ、実際にどうなるのかは正式な発表まで分かりませんけどね)。