いや、面白かったですね。監督の堤幸彦さんのblogを見ると「今夜はとりあえずトリック関係者 宴会か?」らしいので、視聴率もかなりよかったみたいです。
矢野は堤幸彦監督のファンで、「金田一少年の事件簿1」(堂本&ともさか)の頃からよく見ているのですが、TRICKは中でも堤演出らしさ爆発で「TRICK 1」から楽しんでいます。劇場版2も見に行きますよ、もちろん。堤監督の仕事一覧は以下をご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%E9%B9%AC%C9%A7?kid=6001
今回も普段はシリアスな演技をしている役者さんたちがノリノリでおかしな演技をしているのを見ながら、楽しみました。いや、何よりも山田奈緒子&上田次郎のコンビに会えたことがうれしい。
さらにTRICKシリーズはいつも今の日本の現状を戯画化して伝えているという意味でもすばらしいと思います。みんな、昨日のドラマを見ながら笑っていたと思います(矢野もそうです)が、実際にはあまり笑えない面もあります。
というのは、わが国では以前から心理学者たちの啓蒙にもかかわらず、「血液型性格判断」という迷信が衰える様子がありません。また、最近でも「水にやさしい言葉をかけて凍らすとキレイな結晶になる」という「水からの伝言」なるニセ科学が流行しています。科学者がその間違いを指摘しても信者の目は覚めないようです。
それは山田奈緒子が緑川祥子のトリックを暴いても、信者達の目は覚めないように*1。
TRICKはつねに非科学・迷信・詐欺などとの戦いを余儀なくされている日本を写すよい鏡なのではないかと思います。