日本軍の欠点と現代日本

Bewaadさんのお勧めに従って「やっぱり勝てない?太平洋戦争」を手に入れました。学校に行く時に電車などで読んでいます。まだ途中ですが、結論から言うととても勉強になります。この分野に関してこれほど参考になるのは戸部良一防衛大学教授)の「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」を読んで以来ではないかと思います。

本の「序文に代えて〜日本海軍は本当に強かったのか〜」に以下のような文章があり、思いを同じくしたので書いておきます。

本書の製作を通じて痛切に感じたことがあります。それは、太平洋戦争で露呈したさまざまな日本軍の欠点が、ほとんどそのまま無反省に現在の日本の組織体(公共機関、企業等)に継承されているのではないか、ということです。

日本軍の欠点、例えば希望的観測にとらわれて中身の伴わないずさんな戦略、戦略の失敗や不備を現場作業で補うことを当然とする体質、一部熟練者に対する過度の依存、情報処理能力の不足、等々。これらは多くの皆さんが、普段から感じていることなのではないでしょうか?

大企業病診断 の時にも少し書きましたが、僕が見聞きした範囲(5年間の大企業勤務経験と中央官庁での3年間弱の研究員経験があります)では確かに日本の大企業/大組織というのは旧日本軍に似ているところが見受けられます。

そのため、こういった本を読んで多くの人が学べばもっと日本はよくなるのにといつも思います。