読売新聞には何の思い入れもないのだが(別にジャイアンツファンじゃないし、保守派でもない[リベラルって訳でもないが])、それでも「構造改革!構造改革!と叫ぶ新聞よりは僕の精神安定上良いかも」と思って読売を取っている。
そんな訳であまり真剣に読んでいないのだが、たまに興味深い記事を見つけることもある。というのは「時代の証言者」という連載記事があり、それは毎月、誰かに取材して人生を語ってもらうという連載なのだが、それがたまに面白い。
その「時代の証言者」で先週から緒方貞子さんの連載が始まった。非常に面白くて勉強になる。「時代の証言者」という言葉がこんなにピッタリくる人は今ではめずらしいんじゃないかと思う。こんなに面白いのは後藤田正晴さんの回(この時も非常に勉強になった)以来である。
この記事の中で、「犬養毅(緒方さんは犬養首相のひ孫)は当時の中国指導者(孫文など)を支援していて個人的パイプも強く、関東軍の方針とは相容れなかった」という緒方さんの分析が紹介されていた。読みながら犬養首相が暗殺されたことはその後の日本がたどった歴史を考えれば、本当に残念なことであるなぁなど過去に思いをはせたりしている。