All of Statistics

なんかすごい題名の統計学の教科書を図書館で見つけて早速借り出した。"All of Statistics"(統計学のすべて)という本だ。
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/0387402721/
現代の統計学は本当に多岐にわたっていて、うんざりするくらいなのだが、この本はbootstrap, decision theory, causal inference, nonparemetric regression, machine learningなど現代統計学でスタンダードになっているのに普通の入門書では扱われない内容を無理矢理一冊に詰め込んでいる(大学では未だに仮説検定中心の時代遅れの統計学を教えている)。

ちょっと読んでみるとやはり一つ一つの章はまったく突込みが足りない(本来なら一つの章で一冊分の本が書けるから当たり前だけど)ので普通の人にはサッパリ理解できないところが多いかもしれないが、統計学辞典よりは読みやすい。こういう試みをしただけでもすごい。著者の勇気(蛮勇?)を賞賛したい。統計屋なら辞書代わりに置いておきたい一冊である。

しかし、この本でも時系列解析はまったく扱われていない。時系列解析専攻としては悲しい。