ハリセル

ハリ・セルダンになりたくて 第1部 (1)

星は見えなかった 2004年の12月半ばの深夜のことだ。僕は胃が痛くて道端に座り込んでいた。キリキリと痛んでしょうがなかった。僕はコートが汚れるのも気にせずにその場に座り込んだ。僕を見咎める人は夜更けで道には誰もなく、僕は刺すように冷たいコンクリ…