Windows版GNU octaveでdynare ver. 4(の機能の一部)を使う方法(改訂版)

[修正] 2008年10月にDynareのバージョンが4.0.2になりました。それに従い記述を4.0.1から4.0.2に変更しました(2009年1月11日)

[参考] DYNARE による動学的確率的一般均衡シミュレーション 〜新ケインズ派マクロ経済モデルへの応用〜(追記あり) - ハリ・セルダンになりたくて
http://d.hatena.ne.jp/koiti_yano/20081203/p1

DSGEモデルをシミュレーションするソフトとして最近スタンダードになりつつあるDynare version 4 (最新版は4.0.2)が正式にリリースになったのに伴い、WindowsGNU octaveでdynare ver. 4(の機能の一部)を使う方法を改訂します。なお、現在、使える機能はキャリブレーションベースの分析だけでMCMCなどは使えない点は開発版と変わりません([追記]MCMCもoctave上で使えました)(Matlabユーザーは公式サイトのインストール方法で簡単にインストールできます)。

[注意] 以下の記述は完全に無保証です。自己の責任において実行してください。

[Dynareとは何か]
Dynamic Stochastic General Equilibrium modelsをシミュレーションするためのソフトウェアパッケージです。MatlabGNU octave上で動きます。詳しい情報は
http://www.cepremap.cnrs.fr/dynare/

[Windowsoctaveをインストールする]
(1) 以下のサイトからoctave-3.0.1-vs2008-setup.exeをダウンロードする
http://sourceforge.net/project/showfiles.php?group_id=2888&package_id=40078
(2) インストーラーをクリックして、途中のダイアログでGraphical backendを選ぶ時にGNUPlotを選択する(間違えてJHandlesを選ばないこと)
(3) GNU octaveのアイコンがデスクトップに現れるので、クリックし、起動したら以下のように入力
pkg rebuild -noauto ftp ann database

[Windows版Dynare version 4をインストールする]
(1) 以下のサイトから最新版(現在は4.0.2)のDynareをダウンロードする
http://www.cepremap.cnrs.fr/juillard/mambo/index.php?option=com_docman&task=cat_view&gid=116&Itemid=70
(2) インストーラーをクリックする
(3) C:の配下にdynareというフォルダが出来ているので、その中の4.0.2というフォルダの中に、doc, matlab, mexがあることを確認する
(4) octaveを起動して、以下のように入力する
addpath c:\dynare\4.0.2\matlab
mark_as_command dynare
(5) dynareのmodファイルのあるフォルダに移動する
(6) 後は、enjoy!

[GNU octaveでDynare v4を使う時に最低限必要な設定]

c:\Documents and Settings\USERNAME配下に.octavercというテキストファイルを作成し、以下のように書いておきます。

addpath c:\dynare\4.0.2\matlab
mark_as_command dynare

cd c:\dynare\4.0.2\models

注:c:\dynare\4.0.2\modelsにはRBCモデルやNew Keynesianモデルなどのmodファイルを置いておく場所。

[Linuxで使いたい人]
http://www.cepremap.cnrs.fr/DynareWiki/DynareOctave

[情報源]
(1) http://www.cepremap.cnrs.fr/DynareWiki/DynareOctave
(2) dynare v4のwindowsフォルダ内のREADME.txt